スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

ビル・トーマス・チーター

「数奇な運命の車」というのがあります

何かの理由で少量生産になった個性的なモデルや、波乱万丈の一生を送った車両のことで
BMW M1ランチア・デルタS4などが有名な例です

ビル・トーマス・チーター、通称チーターもまさに運命に翻弄されたモデル

その歴史にざっと触れてみましょう

ビル・トーマスは1950年代に初代コルベットのレースで大きな成功を収め、
GMの競技部門に大きな発言力を持つようになりました
この時期の彼らの活躍は後のコルベットの名声を作るベースになっていきます

しかし、1962年にフォードV8を積んだシェルビー・コブラがデビューし、
1965年にはコルベットどころかポルシェやフェラーリ、ジャガーなども打ち破るようになりました


シルバーのコブラ(レプリカ)とブルーのベビー・コブラ

cobrababycobra_s.jpg

同時期、ビル・トーマスはGMの協力を受けて過激な対抗モデルを開発し、
自社のレーシングカーとしてデビューさせます

それがこのチーターでした

Cheetahside.jpg

スペックはコブラのハイパワー版みたいな感じなのであまり書きませんが、
要するに軽量のパイプフレームにFRPボディ、6.2リッターV8エンジンのFR車両

cheetahframe.jpg

設計も新しいし、クーペボディで空力に優れる分、コブラよりも有利なはずだったのですが、
初期トラブルが頻発してレースではなかなか結果が出ませんでした
特に熱対策とボディの品質管理で苦しんだようです
これはスタイルコンセプトとして作ったプロトタイプを焦ってそのまま製品化してしまった為

レースで勝てず、台数も売れず、チーターのプロジェクトはたちまち大ピンチ
さらに追い打ちをかけるトラブル・・・火事でファクトリーが燃えてしまったのです
出荷前の数十台のチーターとその未来がここで燃え尽きてしまいました

本来ならGMはこの程度のトラブルで新プロジェクトを諦めるような会社ではありません
でも、チーターはビル・トーマス社のもの
そしてGMには人気の高い2代目コルベットがありました

結局、チーターの製造台数は全部で27台(諸説あり)

対照的に、ライバルのフォードは1964年にデビューしたマスタングの大ヒットでイケイケ状態
コブラを進化させたシェルビー・デイトナで欧州のレースを席巻し、
更にGT40でル・マン完全制覇まで成し遂げます
本当にキャロル・シェルビーは有能だったんですね


個人的に、チーターのことは前からとても気になってました
さすがレーシングカーとスポーツカーの境界線があいまいだった時代の車、
こんなスパルタンを絵に描いたようなヤツはそうはいません
よく比較されるシェルビー・デイトナは同様にレーシングカーとして生まれながら
もう少し遊びがあるように見えます

いつもの様に長短所を(独断と偏見と共に)挙げてみましょう

まず、短所というか嫌いな部分
とにかく顔が悪すぎる

cheetahworst.jpg

・・・これが売れなかった真の理由に違いない!
適当なゆるキャラみたいなデザインではアカンでしょう

次に長所

斜め後ろからの姿

cheetahbest.jpg

ロングノーズ、低いボンネット、コンパクトなキャビン、コーダトロンカ、ボリュームのあるフェンダー
惚れ惚れしますね
真剣な話、このアングルからの姿は世界一と思っています

そして車重はわずか680キロ
シンプル・イズ・ベスト、軽さは絶対の正義です
日産の35GT-Rにおける「重量が安定感を~」などというくだらない発想は
スポーツカーにおける堕落、と断じます

cheetahcowl.jpg

エンジン搭載位置は見事なフロントミッドシップ
エンジンの回りにパイプフレームを巻き、デフにドライバーを座らせてみた、という感じ

全長356cm、全幅173cm、全高106cm  
ホイールベース229cm、最低地上高14cm


プロペラシャフトは存在しません
FRとして(悪い意味で)究極の設計のひとつでしょう

cheetahdrive.jpg

意外にドラッグレースでは7リッターのコブラより速かったようです
下は1976年の写真

cheetahdrag.jpg

ここまでキャラがはっきりしてるのに自動車史から消えていったチーター

今ではなんと新車が買えます
2001年、ビル・トーマスがお墨付きを与えた会社が全面的に改良したチーターの製造を開始
彼ら曰く、「キットカーではない本物」
FIAに申請してGTレースに出ることまで視野に入れているそうです

運が悪かったビル・トーマスさんは2009年に亡くなりました
彼は2000年頃までチーターについては一切コメントしていません
なかなか向き合うことの難しい黒歴史だったんでしょうね

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

チーター、レースカー

いつも思いますがアメリカのサンデーレースは本当に雰囲気がいい
この車両はキットカーだと思います

(YouTubeロゴをクリックすると別画面で開きます)

  

チーター、1964年

ドラゴンFFRスターリングなどとあわせて現物を観に行こうかと真剣に考え中です

  



お問い合わせ、リクエスト、苦情はこちらまで!

ブログのTOPに戻る
関連記事
スポンサーサイト
  1. 2011/08/27(土) 04:49:18|
  2. カリスマ達
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。